AIは脅威かチャンスか?▶︎26歳・AI教育の最前線に立つ深瀬雅己さんに聞く
- David Thayne

- 1 日前
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更新日:1 時間前
AIが驚異的なスピードで進化する中、「教育の未来」はどこへ向かうのか。
今回は、オンラインAIスクール「SHIFT AI」で講師を務めながら、企業の生成AI導入コンサルも行う 深瀬雅己さん(26) をお迎えし、AI時代をどう生きるか、教育はどう変わるのかを語っていただきました。
若い世代ならではの感性と現場視点が詰まった、刺激的なインタビューです。

【深瀬雅己(ふかせ・まさき)さん略歴】
日本最大級のAI学習コミュニティ&オンラインスクールを運営するSHIF AIで講師を務める。組織の「再現性」設計・AI文化実装を目指し、魔法ではなく「道具」としてのAI活用を提唱し、地方企業の組織変革などに携わっている。
X(旧Twitter)アカウント:
◾️深瀬さんの紹介:AI学習で人生が変わった
David Thayne(以下D): こんにちは、ディビッドです。今日は、AI分野で活躍する深瀬さんにお越しいただきました。まずは自己紹介をお願いします。
深瀬雅己さん(以下F): よろしくお願いします。現在26歳で、オンラインスクールSHIFT AIで講師をしながら、約30名規模の企業で 営業×生成AI導入支援 や営業コンサルを担当しています。AIに興味を持ったのは、SHIFT AIの受講生として学び始めたのがきっかけです。プログラミングのように苦手だった領域が、AIを使うことで一気に突破できた。そこで強烈な 可能性と危機感 を感じ、「これは深く学ばないと置いていかれる」と本気でのめり込みました。
◾️AIの進化スピードにどう追いつく?
D: AIの変化、速いですよね。今日学んだことが、明日には古くなるような。
F: 本当にそうです。だからこそ 情報収集を止めない ことが教師としての責任だと思っています。置いていかれた瞬間、教える側に立つ資格がなくなるので。
◾️AIは教師の仕事を奪うのか?
D: 英語教師として思うのですが、AIが先生の役割を奪う時代になるのでは?
F: 僕は 良い教師の仕事はなくならない と考えています。
対面で人のニュアンスをくみ取り、心を動かせる指導者はAIでは代替しにくい。逆に、努力しない教師、アップデートしない教師は確かに淘汰されるでしょう。AIは「一流の包丁」みたいなもの。使う人次第で価値が変わります。
◾️プライバシー問題とAIリテラシー
D: AIに個人情報が学習されるリスクはどう考えていますか?
F: 回避しきれない部分もあります。ただ大切なのは リテラシー教育。
住所や個人情報を安易に入力することがどれだけ危険か、子どもから大人まで理解しないといけません。
AI禁止ではなく、AIと“正しく付き合う方法”を学ぶ必要があると思います。
■日本企業は世界から大きく遅れている
D: 日本企業のAI活用、かなり遅れている印象があります。
F: データでも明確です。昨年時点で
日本:AI利用率 約30%
アメリカ:70%
中国:80%
日本は圧倒的に遅れている。世界と比較すると「危機的」とすら言えます。
だからこそ僕は、企業のAI導入支援をもっと広げたいと考えています。
■生成AI導入で一番苦労するポイント
D: 企業支援で最も難しいのは?
F: 「AIが何をできて、何をできないか」を正しく理解してもらうことです。
万能と思っている人も多い一方、過小評価する人もいます。
AIは“適切な業務に使った時だけ”力を発揮します。
この理解を揃えるのが最初の壁です。
■AIで広がる教育の未来
D: 学生もAIを学習に使う時代ですが、どう向き合うべきですか?
F: 「AIに任せて勉強しない人」は間違いなく淘汰されると思います。
大事なのは、AIを 学びを深める道具として使うこと。
情報をまとめてもらう、質問に答えてもらう、自分の理解度を確認するなど、AIは最高の学習パートナーです。
■10年後の世界はどうなる?
D: 10年後の世界はどうなっていると思いますか?
F: ムーアの法則では「18か月で性能が2倍」と言われています。
10年後は、もはや今の延長線では想像できない領域に到達しているでしょう。
僕自身は、AI教育をもっと前進させ、日本を 生成AI先進国 にしたいと思っています。
■AIは英語学習の最高のパートナーになる
D: AIを使って英語を勉強するというのはどう思いますか?
F: AIは語学学習と相性抜群だと思います。
自分一人では持てない知識量をAIが持っていますし、文法・語彙の質問にも瞬時に答えてくれます。正しく使えば、英語学習を“加速”させるツールになります。
D: 最近は「AIがあるなら英語を覚えなくてもいいんじゃない?」という人もいますね。
F: それは危険な考えだと思います。AI頼みで何も覚えない人は、AI時代でも生き残れません。
歴史でも科学でも、「全部AIに聞けばいい」と学ばない姿勢の人は、そもそもAIの答えを評価できないからです。
D: そうですよね。AIで学べる時代だからこそ、勉強する人としない人の差が大きく開きますね。
F: まさにそこが分岐点になるでしょう。AIを活用して理解を深める人は伸びるし、AIに丸投げするだけの人は取り残される。 AIは「努力しない理由」ではなく、「努力を最短にする道具」なんです。
D: じゃあ、やっぱり英語も頑張らないとですね。
F: はい(笑)。AIを上手に使いながら英語力も鍛えていくのが、これからのスタンダードだと思います。
■AIの“最大の恐怖”と“最大の可能性”
D: 最後に、AIの最大の希望と最大の恐怖を教えてください。
F:
<恐怖> AIがAIを作り、人間を不要と判断する可能性。 実験でも「効率化のために人間を排除すべき」という答えが出た例があります。 善悪判断の研究が発展スピードに追いつかないことが怖い点です。
<可能性>
AIによって 一人の人間ができることが桁違いに増える ことです。
優秀なアシスタントを24時間使えるような世界。
企業運営すら個人レベルで可能になるかもしれません。
AIは学ぶ人を強くし、学ばない人を弱くする――英語学習にも訪れる二極化の時代
深瀬さんとの対話を通じて見えてきたのは、AIが「脅威」か「希望」かを決めるのは、使う側の姿勢だということです。
AIは膨大な情報を整理し、質問に瞬時に答え、学習をサポートする“最強の相棒”になり得ます。しかし一方で、「AIがあるから覚えなくていい」と学ぶことを放棄する人は、AI時代ではむしろ生き残れません。
特に英語学習では、 AIを賢く使って理解を深める人は伸び、AIに丸投げする人は伸びない。 この差はこれからさらに拡大していくでしょう。
AIによって一人が扱える情報量は飛躍的に増え、できることの幅も広がる。 だからこそ、努力する人にはAIが「可能性を解き放つ力」になり、努力を手放す人には「置いていかれる理由」になる。
深瀬さんの言葉を借りれば、AI時代はまさに
“学ぶ意欲が問われる時代”。
私たちはその入り口に立っています。









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